私たちの命の営みは、太陽と地球の微妙な関係に支えられており、
また良きも悪しきも全てを同等に深くその懐に受け止められております。
宇宙の現象を日々意識して過ごしてはいませんが、
愚か者が核実験をしてもサリンをまいても、
民族を飢餓に追い込んでも
善良な民と全く同じに太陽は微笑み、
大地は受け止めています。
これは生きとし生けるものにとって究極の愛(アガペ)だと思います。
私たちは自分達の牛乳だけが売れればよいとは毛頭考えてはおりません。
農業の基本である創造生産から遠ざかるのみの現実をただただ悲しく思っております。
そして、20年来力を合わせ、笑顔で汗し、
助け合ってきた仲間達も水より安い牛乳を搾りながら、
次第に自信も誇りも失いつつあるのも現実なのです。
牛乳に限らず、百姓が世の中に食糧を供給する事は人間愛、人類愛の行為であり、
地球上に飢えている人がいる限り、続けなければならないし、続ける使命があると思います。
実はそんな農民を支えているのは皆さん一人一人です。
山地酪農牛乳を通じて、物の流れだけでなく、心の流れも作って行きたいと願っています。
その通りです。しかし、大量につくってコストを下げないと供給責任を果たせないという現実もあります。有機栽培、有機農法が良いと知りながら、理想と現実の間をどう繋がるようにしていくか、悩みながら揺れながら考えていきます。